ルイジ・ピランデルロ(Lavaudant, Georges 1867-1936年)とはイタリアの劇作家、小説家。20世紀不条理演劇の先駆者のひとり。ピランデッロとも呼ばれる。
ピランデルロはシチリアに生まれ、パレルモ、ローマ両大学からドイツのボン大学に学び、帰国後はローマ高等師範学校の教師を勤めながら文学活動を行った。しかし、1903年以降、妻の発狂、娘の自殺、2人の息子の出征などの不幸が続き、ピランデルロの作品にもそれらの苦悩が色濃く反映されている。
ピランデルロの小説は長編7編、短編320余があり、戯曲は習作を除くと1910年の『シチリアのシナの木』を皮切りに43編がある。代表作である『作者を探す六人の登場人物』(21)、『ヘンリー四世』(22)に見られるように、その作品の特徴は、劇中劇の中に人間存在を描くという反リアリズム的手法を用いている。特に『作者を探す......』は、芝居の稽古場に現れた「家族」と名乗る六人の男女が、命を吹き込んでくれる作者を探して、劇の中に家族の物語を取り込ませ、現実と劇がないまぜになっていくという、メタシアター演劇のはしりともいえるもので、1921年の初演時に観客の喝采と怒号で劇場が大混乱に陥る問題作となったが、翌年のロンドン公演で大成功をおさめ、ピランデルロの名前が世界に知られるようになった。
ピランデルロは23年には長男の設立したローマ芸術座劇場の芸術監督に就任し、指導者としてローマを近代劇の中心部にしようと活動を展開し、ヨーロッパ、アメリカ、南米などにも巡業をするが、商業的には失敗し、芸術座は1929年に解散した。
ピランデルロは晩年は3部作『新しい植民地』(28)、『ラッツァロ』(29)、『山の巨人たち』(37、未完)を書き、神話的世界をテーマとした。
34年にノーベル文学賞を受賞している。